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2025/01/18

Topping DX3Pro(推奨値とは異なる実装の改善)

Topping DX3Pro

Topping DX3Proは2018年発売の少々古いUSB DACの紹介です。今回はToppingDX3proユーザーさん向けに書いたブログです。本記事は製品レビューや音質評価を目的としたものではなく、DX3Proの実装を観察しデータシート上の推奨条件との違いがどのように現れているかを確認した技術的メモです。本機の性能はすでに測定限界に近く、手持ちの測定環境では有意な差を示せないため数値測定は行っていません。本稿は測定値の優劣ではなく、実装とその考え方を記録することを目的としています。

現在は、Topping DX3Proにはエーワイのアナログ電源と自作したデータ専用USBケーブルを使っています。この2つの対策でも十分に満足のいく音がでています。今回のTopping DX3Proのコンデンサ交換の紹介については海外フォーラムの事例を参考にしています。海外フォーラムの事例からはデジタル機器に対する暗黙の示唆を感じます。DX3proは本機はスペック上の性能を維持したまま、コストおよび実装面積の最適化が図られています。しかし、その最適化が聴感上の余裕や時間軸方向の安定性まで担保しているかについては検証の余地があると感じます。本機でもD/Aコンバータ周辺を含め、必ずしもチップメーカーの推奨値通りとは言えない実装が見受けられます。今回は、そうした点に着目して実装状態の確認と推奨値どおりの部品交換により音の変化を確認します。※注:ここで言う「推奨値」とは、ICメーカーのデータシートに記載された標準的・代表的な使用条件であり、必ずしも製品設計で厳守されるべき数値ではありません。

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背面パネルの取り外し

早速、Topping DX3Proを分解してみます。最初に背面パネルを取り外します。アンテナのナットも取り外します。

工具による前面パネルの取り外し 

次にTopping DX3Proの前面パネルと本体ケースを連結する左右2つの六角穴付きボルトを外す必要があります。特殊な工具(軸長が16cm以上ある2mm六角ドライバー)を差し込み取り外します。私は”BONDHUS(ボンダス) 六角ループ・T-ハンドル ロング 2mm [全長:249mm 軸長:229mm ハンドル長さ:70mm]  No.46552”が安いのでAmazonで購入しました。

BONDHUS(ボンダス) 六角ループ・T-ハンドル ロング 2mm:Amazonへのリンク

プリント基板を取り出した分解写真

プリント基板

上の写真が分解した様子と取り出したプリント基板です。

DX3proV4.1:バージョンが記載

Topping DX3proのプリント基板には、DX3proV4.1とバージョンが記載されています。海外ではV2バージョンと呼ばれる製品です。

OPA1612A

RCA出力のオペアンプにはOPA1612Aが実装されています。

AK4493S周辺の実装

AK4493Sアナログ出力とOPアンプ入力の間は電解コンデンサが採用されています。

ヘッドホン用オペアンプ:TPA6120A
ヘッドホン用オペアンプはTPA6120Aです。V1バージョンのOPA2140の方が音が良いと人気のようです。

次に部品交換する箇所について説明します。

D/Aコンバータ AK4493Sの回路

上の図はD/Aコンバータ AK4493Sのdatasheetからの抜粋です。AK4493Sアナログ出力とOPアンプ入力の間には100μF×4(赤丸印)のコンデンサ容量が推奨されています。AK4493Sの出力段のカップリングコンデンサを推奨値に増やすことで、低域のカットオフ周波数が下がり、位相特性や低音の厚みが改善される可能性があります。

推奨値とは異なる電解コンデンサ

実際のプリント基板を見ると推奨値とは異なる47μFのニチコンFG電解コンデンサです。

D/Aコンバータ AK4493Sの回路 

次に、これもD/Aコンバータ AK4493Sのdatasheetからの抜粋です。アナログ電源1.8Vに10μF×1、アナログ電源5.0Vに10μF×2、基準電圧5.0Vに470μF×2のコンデンサ容量が推奨されています。この実装もメーカー推奨値ではありませんでした。基準電圧(VREF)周辺の容量不足を補うことは、DACの変換精度やノイズ耐性に直結するため、音の「時間軸方向の安定性(ジッター感の低減)」や「見通しの良さ」に寄与します。

これらの推奨値とは異なる部品はコストダウンの痕跡またはサイズダウンなどによるものと推測します。

交換対象の電解コンデンサ

交換対象のチップコンデンサ

実際には、アナログ電源1.8Vに10μF×1、アナログ電源5.0Vに10μF×2、基準電圧5.0Vに100μF×2が実装されています。

対象箇所と推奨値と実装値、変更値

上の表に実装とメーカー推奨値を表にまとめてみました。アナログ出力のコンデンサは47μFと小さく推奨値どおりの100μF(6.3V)へ変更します。アナログ電源は推奨値と実装が同じですが、100μF(6.3V)に容量を増やして改善します。基準電圧5.0Vには470μFと大容量が推奨されていることから、かなり重要な基準電圧のようです。実装では100μFと1/4以下の小さな容量です。手持ちの部品から一番容量の大きな220μF(10V)へ変更します。最初にD/Aコンバータ AK4493Sの電源部強化の実施です。

交換用チップコンデンサ

上の写真が交換部品のチップコンデンサです。一番上が100μF(6.3V)、下2段が220μF(10V)です。

チップコンデンサを交換した様子

交換対象のチップコンデンサを取り外します。ホットピンセットがあれば作業は楽なのですが2本のはんだゴテで取り外します。チップコンデンサの両端に少しハンダを追加すればハンダが溶けて簡単に取り外せます。次に上の写真のように全てのチップコンデンサを取り付けて完成です。チップコンデンサ交換後の動作は良好です。電源部強化までで一度ヒヤリングしてみます。交換前のTopping DX3Proは少し高域よりのバランスです。チップコンデンサ交換により全体的に音の重心が下がり深みのある音質に変化しました。高域はややキラキラした印象でしたがシルクタッチできめ細やかな音に変わります。たったこれだけのチップコンデンサ交換で音に大きな影響があることに驚きます。

交換対象の電解コンデンサ

残りはAK4493Sアナログ出力とOPアンプ入力の間のカップリング用電解コンデンサ47μFを100μFに置き換えです。ニチコンMUSE ESへの置き換えが評価された例が多くあり、帯域と透明感の改善を期待して47μFのFGから100μFのMUSE ESに置き換えてみました。ただし、ケースに接触しないように隅の2個はやむなく横に寝せて実装します。

交換後の電解コンデンサ

次はカップリング・コンデンサ交換後は1日以上のエージングが必要です。最初のころは音に霞がかかりぼんやりした不明瞭な音がします。エージングが終了したらヒヤリングです。いままでより透明感があり豊かで深みのある音です。ほんの少しベールのように薄い膜が1枚あるような音でエッジが取れて少し丸なって聴こえます。この音の傾向が長所か欠点かは個人の好みの世界です。どちらにしても音のグレードは向上します。Topping DX3proは高音がきれいで抜けのいい音がしますが低音がやや薄く不満でした。低域を補強することにはじゃうぶんに出来たようです。これらの変化は、本機・本個体を自分の使用環境で聴いた限りでの印象であり、他の製品や条件で同様の結果が得られるとは限りませんのご注意ください。

Topping DX3ProのD/Aコンバーター周辺部品をメーカー推奨値に変更する試みは海外フォーラムを参考にしています。 今回は取り組み易く根拠があり納得できるものに限定しました。海外フォーラムではOPアンプを交換する筋金入りのマニアも多く、大いに盛り上がっています。性能や測定したデータに基づき議論するフォーラムなどもあります。中国製のオーディオ機器は安価で高性能なので利用者が多く、フォーラムが盛況な理由かもしれません。今回は日本語圏のサイトでは事例が少ないのでご紹介しました。作業は楽しかったですが参考になりましたでしょうか。ただし、改造は自己責任でお願い致します。

本記事はDX3Proをそのまま使うことを否定するものではなく、実装という観点から既製品を眺め直した一例として記録したものです。メーカーのスペックはノイズと正弦波を破綻なく出力できる最低限度の再現性を示しているだけと考えています。また、スペックは製品の性能保証で音質を保証するものではありません。今回のようなコンデンサ交換が影響するような領域は、波形として直接観測できるものではなく、せいぜいノイズの影響差を観測できるかどうかだと思います。そのため、測定データがなにもかかわず部品交換により音質差があるという主観に基づいた評価としました。

2025.2.15

Topping DX3Proを使いこんだことで、バランスもよく豊かで奥行きのある音ができるようになりました。前回、ほんの少しベールのように薄い膜が1枚ありましたがエージングでその影響もなくなったように聴こえます。

2025.12.3

Topping DX3Proのツマミはプラスチックで貧弱です。感触も良くありません。最悪なのはボリュームを調整するたびに回転させた最後に数値が後戻りします。

ツマミをアルミ製に交換
 アルミ無垢のツマミに交換するとボリュームの動作が安定します。完璧な動作ではありませんが回転した最後のボリューム数値の戻りは減少します。アルミのツマミの重さで最後の1クリックを確実に回転させることができます。アルミ無垢の重さのあるツマミへの交換をお勧めします。

2024/11/02

ライントランスの試作(古い測定器のトランスを再利用)

製作したライントランス

古い測定器のトランスを再利用して試作したライントランスの紹介です。近頃、ライントランスが話題になることが多くなりました。デジタル・オーディオが普及した影響でしょうか。

国のVol.107 2023 WINTER

管球王国のVol.107 2023 WINTERでは「ライントランス ヴィンテージ/現行15種の聴き比べ」でライントランスの記事が掲載されています。

無線と実験2021年10月号

もう一冊は無線と実験2021年10月号の「特集:ライントランスの研究 ライントランス12種類の試聴」にライントランスの記事が掲載されています。

これらの雑誌をを読み返していたらライントランスが欲しくなります。今回はUSB DACとアンプの間にライントランスを入れることを目指して製作します。我が家のプアPCオーディオはそれなりの音質だと思いますが音の粒子のつぶつぶ感が気になりだしました。これがデジタル臭さでしょうか。ライントランスで音に滑らかさと艶が出せないかと期待しています。

安藤電気製 トランスT-22426

ゼネラルトランス販売のトランス購入を検討していましたが、上の写真のジャンク・トランスを購入しました。測定器から取り外したトランスです。トランスを取り外した測定器は安藤電気(株)DRZ-2号M直読インピーダンス測定器です。取り外したトランスは安藤電気製T-22426(1969年10月製造)0.2kHz~100kHz、600Ω:600Ω:60Ωと説明書には記述されています。ライントランスは流す電流が少ないので小型のものでも良いですが、音質を重視するとある程度の大きさは必要です。価格面と大きさおよび測定器の特徴である高い精度とフラットな周波数特性もった高価なトランスへの期待から古い測定器から取り外したトランスを選定しました。かなり大型のトランス(約300g×2個)なので音に余裕がありそうな気がします。測定器用のトランスは素性の良さからライントランスの名機として大化けするかもしれません。

トランスの巻線比とインピーダンス

このトランスは仕様が不明です。インピーダンスが600Ω:60Ω:60Ω、0.2~100kHzとしかわかりません。1,2番端子から信号レベルを入力して測定したところ上の図の巻線比とインピーダンスだとわかりました。巻線比1:1ぐらいで製作したかったのですが、このトランスでは600Ω:180Ωで製作することにします。巻線比は1:0.55なのでレベルもやや低い程度で気にならない範囲かと思います。管球王国のヒヤリング環境では一次側:600Ω、二次側:180Ωです。はからずも似通ったインピーダンスで製作することになりました。

トランスを実装した様子

RCA端子の右横のスペースは、将来的にセレクターを設ける予定です。一次との二次のアースは切り離してグランドループを防止します。ライントランスの機能には音質改善だけでなくノイズ対策用アイソレータとしての役割も持たせました。全ての機器が正しくアースできていれば不要とは思いますが、せっかくトランスを使用するので完全にグランドループを切断してみました。

2026.1.7 ライントランスの周波数特性を測定

 ライントランスの周波数特性を測定する事前作業として回路および入出力の損失計算をしました。

測定回路と入出力損失の計算
不慣れですが今回は上の図のように計算しました。ファンクションジェネレータの内部インピーダンス50Ωとトランスの一次側インピーダンス600Ωにより①20log10(1Vrms×600÷50+600= +5.32dB。トランスの一次側600Ωと二次側180Ωからトランスの損失は20log10(1Vrms×180÷600180))= -12.74dB。ファンクッションジェネレーター出力0dB(1Vrms)で出力するとトランスの二次側では③+5.32-12.74-7.43dBと出力されます。測定にあたりダミー抵抗は680Ω、1kΩ、3.3kΩ、10kΩで周波数帯域は20Hz~150kHz(ダミー抵抗毎に40ポイントを測定)のとかなり広域で測定しました。 
周波数特性グラフ

上の周波数特性グラフを見ると20Hz~150kHzで±1dB以内に収まっています。ほぼフラットと言っても良い想像を超えたすばらしい特性です。今回の測定ではファンクションジェネレータの出力を簡易的に3Vppに設定しています。その関係で事前に計算していた0dB⇒-7.43dBが0.5dB⇒6.93dBと少しレベルが高くなっています。周波数特性グラフの数値もやや高めになっています。また、ファンクションジェネレータの内部インピーダンス50Ωは手持ちのUSB DACの内部インピーダンス100Ωと差が小さく実際の環境に近い測定となったかと思います。

以上が2026.1.7追加で測定した周波数特性についての報告です。

製作したライントランスの試聴

今回はUSB DACとアンプの間にライントランスを入れてヒヤリングします。ライントランスを通してもノイズはなく良好です。ヒヤリングでは一聴して粗さがとれた滑らかで優しい音に変化します。音全体が静かになった印象です。大人しく聴こえますが、よく聴くと高域はしっかり伸びています。低域はあきらかに量感が増え音全体の重心が下がって聴こえるようになります。低域が今まで以上に心地よく押し寄せるようです。だぶつく様な聴こえ方ではなく締まった低音で地鳴りの様な音も感じられる気持ちが良い音です。音に滑らかさと艶を期待していましたが、低音の量感が増して気持ちがいい音がするという予想外の結果が得られました。トランスが大型なので低域の質が良かったのかもしれません。

製作したライントランスの前面パネル

雑誌やネットの音質評価を参考にしましたが、実際に聞くと音のイメージがかなり変わります。ライントランスはアナログ的な音質に変えるエフェクターです。音質はトランスの性能に依存するのでどうしても高価になります。元の音源が高音質でないとライントランスでエッジのとれたつまらない音になるリスクもあります。トランスの音と言われても通常わかりません。事前に音質を確認できないので導入には躊躇します。ライントランスは価格と音質のリターンなどの導入リスクの板挟みで悩ましいです。成功すれば ライントランスにより今までと違った音の世界を見せてくれます。

2024.11.6

ライントランスのコア(11番端子)のアース接続を忘れたので配線しました。

2026.1.6

測定器から取り外したトランスを使用してライントランスとして試作した記録です。今日まで実機として利用していますが市販製品に負けない音質です。ハイエンドのオーディオ志向とは異なりますが、手持ちの機材で試したい方の参考になれば幸いです。

2026.1.7

文脈てに読みやすように文中に周波数特性の資料を追加しました。 

2024/09/14

TuneBrowserのUPnP動作とFLACタグ情報

TuneBrowserとJPLAY FEMTOのKS(カーネルストリーミング)の組み合わせで再生出来るようになりました。しかし、FLACファイルが再生できない場合があります。TuneBrowserのUPnPでFLACファイルを正常に再生させるためのFLACタグ情報の最適化についての紹介です。TuneBrowser

2017年頃からTuneBrowserを使っています。アルバムジャケットの表示が秀逸で大容量の楽曲にも対応しているので気に入って使っていました。それ以前はWindows Media Playerのジャケット表示方法が気に入っていたので使っていました。Windows Media Playerは楽曲数が多くなると読み込み処理に時間がかかりすぎるためTuneBrowser乗り換えました。また当時のWindows Media Playerは音質面でも行き詰っていて限界だったと思います。

TuneBrowser5.6.0のUPnP動作

 

希望としてはTuneBrowserでJPLAY FEMTOのKS(カーネルストリーミング)をコントロールするのが理想です。操作感と音質面および価格面で満足できる組み合わせです。TuneBrowser5.2.0からUPnP Renderer機能を搭載するようになっています。早速試してみました。TuneBrowserでUPnP:JPLAY FEMTOを選択しますが、KS(カーネルストリーミング)での再生がNGです。MP3ファイルは一部動きますがFLACは全くダメでした。もともとの開発仕様はUPnPでDLNAではないとのことです。ダメ元でバージョンアップの度にJPLAY FEMTOとの接続を確認して徐々に動作が改善されますがNG状態が続きます。

TuneBrowser5.6.0先行版で正常に再生動作するFLACファイルのアルバムがあることに気づきました。アルバムの一つで再生は正常で完璧に動作します。一方、同じFLACファイルでも再生がNGも存在します。不具合は①読み込むが停止して再生しない、②再生しないで次の曲に次々スキップする、などの現象です。NGのFLACファイルはAudirvanaやUpplayでは正常に再生できます。また、CDからリッピングしたFLACファイルもNGであることから、FLACのタグ情報に原因があるかもしれないと推測しました。対策としてMp3tagタグエディタでFLACタグを正常に修復できることがわかりました。

FLACタグ情報の最適化

FLACタグ情報を正常化させるためMp3tagによる”FLACタグ情報の最適化”の方法を紹介します。この機能はMp3tagの上部メニューには表示がありません。FLACファイルを読み込んだときだけ右クリック・メニュー表示する隠れた機能です。上の写真のようにFLACやMP3を混在して選択すると右クリックでメニュー表示しませんので注意が必要です。

 
以下の手順でFLACタグの最適化を実施します。
①Mp3tagでFLACファイルのみ読み込みます。
②最適化したいFLACファイルを選択します。
③選択したFLACファイルを右クリックします。
 上の写真のように”ユーティル(U)"がメニュー表示されます。
④ユーティル(U)を選択すると" FLACのデータ構造を最適化"が表示されるので選択します。
 
⑤"タグ情報を読込中"のダイアログが表示されます。
⑥タグ情報の読込が終わると、"タグデータの書込中"のダイアログが表示されます。
これでFLACファイルのタグ情報の最適化は完了です。TuneBrowser5.6.0とJPLAY FEMTOのKSは最適化されたFLACファイルで完璧に動作して再生します。今までの動作不良が嘘のように改善されます。
 
今回はJPLAY FEMTOのKS(カーネルストリーミング)による再生をTuneBrowser5.6.0でコントロールするときのFLACタグ情報・不具合対応についての説明でした。全てのFLACファイルが再生できない問題を解決できるとは思っていませんが、同じ不具合に悩まされている方々に参考にしていただければ幸いです。
 
2024.11.3 FLACで曲の先頭が音飛びする
音楽の再生中に曲の頭で音飛びが発生しました。連続再生で2曲目以降の全楽曲で頭から数秒間の音が飛んでしまいます。次の方法で対応できることがわかりました。" FLACのデータ構造を最適化"の後に、”フィールドすべてを保存”を実行させることで解決します。それぞれの書き込み領域で整合が必要なパラメータがあるのでしょうか?FLACタグ情報に問題があったことは確実ですが原因まではわかりませんでした。緊急措置的な音飛びの解決方法ですが参考にしてください。

2025.2.20 FLACタグに関する追加情報

FLACタグについての原因らしきものの追加情報です。全てが理解できてるわけではありませんが、説明をさせていただきます。FLACがID3v2タグで書かれていたのが原因かと思います。タグエディタMp3tagはFLACタグとしてVorbisCommentsに対応しています。Mp3tagのFLACタグの最適化機能によりID3v2タグ⇒VorbisCommentsに書き換えることが出来たようです。TuneBrowserはID3v2タグのFLACには対応していないとの結論になります。Mp3tagの開発者さんは、FLACタグが混在して使われている現状に対処するため最適化機能を付加したのだと思います。感謝しかありません。

2023/10/08

データ専用USBケーブル(外部電源付)

自作したデータ専用USBケーブルの紹介です。以前よりPCオーディオで使うデータ専用USBケーブルで音質改善をやりたいと思っていました。データ専用USBケーブルは株式会社エーワイさんのオリジナル発案品(公証人役場で認証済み)です。1本3500円で販売していますが普及が容易いよう実用新案、特許等はあえて取得しないそうです。”他社様が同じ仕様のケーブルを製造販売されることは自由です”とホームページで明記しています。オーディオ・ファンには大変ありがたい会社さんです。ELSOUND(エルサウンド)という個性的なオーディオ製品も開発・販売しています。

 
上の図は通常のUSBケーブルの配線図です。PC側:Aタイプ、DAC(Topping D3)側:Bタイプで接続することを想定しています。

製作するデータ専用USBケーブルの配線図です。1番端子のVCC(電源)ケーブルを配線しないUSBケーブルを作成します。金メッキのUSBコネクタとオヤイデ電気の切売りUSBケーブルを使います。詳しい製作の仕方はオヤイデ電気のホームページに掲載されています。

オヤイデ店舗オリジナルのUSBケーブル20.-28/26(自作用切り売りケーブル)ブラックと金メッキのUSBプラグ(Aタイプ、Bタイプ)です。

上の写真は製作したデータ専用USBケーブルです。

データ専用USBケーブルをテストしますが、まさかの失敗です。あれこれ調べ、Topping D3を外部電源で使用している時は、USB端子にVCC電源と-Data+Dataが同時に流れていないとUSB-DACの入力セレクタが動作しないようです。Topping D3はデータ専用USBケーブルが使えない機器です。

上の写真はデータ専用USBケーブル用の2種類の外部電源(左側は単三×4、右側はACアダプター)です。

段々、沼にハマっていきます。Topping D3でデータ専用USBケーブルを使いDACが動作するようにケーブルを改造します。Topping D3のUSB端子にPC給電ではなく、別の外部電源をつなぐことが出来る特殊なUSBケーブルを作成します。外部電源の候補は電池およびACアダプターです。昔使っていたオーロラサウンドのバスパワープロ2みたいになってしまいました。オーロラサウンドさんはUSBの電源線が音質に影響すること知って製品化したのだと思います。

上の図は製作するデータ専用USBケーブル(外部電源付)の構成図です。

上の図はデータ専用USBケーブル(外部電源付)にUSB-DAC(Topping D3)を接続したときの配線図です。USB-DAC自身の電源スイッチON/OFFでは電流0mAです。USB-DAC用電源供給を断にすると約31mA ながれるようです。
 

 USB簡易電圧・電流チェッカー RT-USBVAC8QC

①データ専用USBケーブルに電池式(6V)の外部電源を接続した場合(USB-DAC電源供給ON):電圧は約6.1V、電流0mA です。

USB簡易電圧・電流チェッカー RT-USBVAC8QC:Amazonへのリンク 

②データ専用USBケーブルに電池式(6V)の外部電源を接続した場合(USB-DAC電源供給断):電圧は約6.1V、電流31mA です。電池による外部電源は単三×4本(6V)で約31mA流れます。約2.6日間で電池を消費する計算です。

③データ専用USBケーブルにACアダプター式(6V)の外部電源を接続した場合(USB-DAC電源供給ON):電圧は約10V、電流0mA です。
④データ専用USBケーブルにACアダプター式(6V)の外部電源を接続した場合(USB-DAC電源供給断):電圧は約10V、電流31mA です。ACアダプターを使う外部電源を用いる場合は音質の良いトランス式を使います。
 
 データ専用USBケーブル(外部電源端子付)

新しく製作した外部電源端子付のデータ専用USBケーブルのテストとヒヤリングです。3種類のUSBケーブルを比較します。
 
①ノーマルのUSBケーブル
音質の比較用に同じ材質で製作したUSBケーブルです。スペアナにはわずかな違いがでています。1kHz以下のノイズがやや大きくなっています。テスト信号の高調波2kHzもやや大きい数値がでています。音質は②、③のデータ専用ケーブルに比べ、やや霞のかかったような音がします。少し音が丸くなり1音1音が少し不明瞭になって聞こえます。
②データ専用USBケーブル(外部電源付:電池式)
スペアナを見ると1kHz以下のノイズが①、③と比べ一番小さくなっています。2kHzの高調波も①と比べて小さいです。明瞭で透明感のある音がします。1音1音が分離して美しい響きです。全体にクリアな音で高域が特に気持ちいです。USBケーブル1本で本当に音質が改善されることに驚きます。
③データ専用USBケーブル(外部電源付:ACアダプター式)
スペアナを見ると1kHz以下のノイズが①、②の中間になります。2kHzの高調波は②と同じレベルです。音質は②よりクリアさがやや後退してほんの少し丸くしたような音質です。こちらの方が音に量感が感じられます。音の印象は悪くありません。
スペアナではわずかなデータの差異で明確な違いはわかりません。しかし音を聴くとデータ専用USBケーブルは確かに効果があるようです。私の古いTopping D3でさえ違いがわかります。手持ちのDACでは、外部電源を付加しないとデータ専用USBケーブルが使用できませんでした。製作したケーブルの外部電源はないほうが音がいいはずです。純粋にデータ専用USBケーブルだけで音楽を聴ければよりクリアな音だと思います。今回は緊急避難的なケーブル試作でしたが、データ専用USBケーブルの実力を感じる事ができました。製作したデータ専用USBケーブル(外部電源:ACアダプター)は我が家のオーディオ・セットに組み込まれています。PCオーディオで音楽を聴く楽しみがまた一つ増えたようです。
 
注意:今回、ご紹介したデータ専用USBケーブル(外部電源付)の使用は自己責任にてお願いします。また、PCオーディオにはJPLAY FEMTOをカーネルストリーミング(KS)で使用、FLAC音源、DACも古い製品ですが改造してある環境でヒヤリングしています。そのため、それなりの高音質の環境でないとUSBケーブルの違いはわからないかもしれません。