CROWN TR-690 6石トランジスターラジオの紹介です。1960年頃の製品になります。今回のラジオは動作品なので修理作業はありません。
このラジオはクラウンのロゴマークや装飾ガラスも残っています。スピーカーカバーやパネルに傷もなく文字消えもない良好な状態です。
裏蓋を外した内部の様子です。ゲルマニウムトランジスタが6石確認できます。プリント基板を固定するネジの塗料が残っているので、プリント基板は取り外したことのない状態のようです。
ポリバリコンはMITSUMI PVC-2Zの小型2連です。カーボン抵抗が使われているので古さを感じます。トランジスタのサビも少なく内部の状態も良好です。
横からの写真です。ダイヤルとボリュームが平行になった珍しい構造です。ダイヤルとバリコンはギアで連動させているのでしょうか。誰も触った形跡がないので取外して構造の確認は遠慮しました。
当時の取扱説明書には配線図が掲載されています。ラジオと配線図を比較してみると、2SA101×2(配線図)⇒2SA12×2(実装)です。
ラジオと配線図を比較してみると、2SB171(配線図)⇒2SB75(実装)です。写真はありませんが、2SA102(配線図)⇒2SA15(実装)、2SB172×2(配線図)⇒2SB77×2(実装)です。
ゲルマニウムダイオードは、配線図1N34A⇒1S80が実装されています。配線図より古いトランジスタやダイオードが使われています。ラジオと元箱の年代が異なります。ラジオ本体はトランジスタの古さから初期の貴重な製品です。ラジオの元箱です。元箱もきれな状態です。元箱の蓋を開けた状態です。茶色のラジオカバーは欠品です。元箱内部の梱包はオリジナルではありません。イヤホンと茶色のイヤホンケースは残っていました。
裏面の写真を忘れていました。
取扱説明書です。