木製ケースから本体を取り出してみました。左上が電源部、中央がパワーアンプ、右上がチューナー部、下がプリアンプの構成になっています。基板をよく見るとトランジスター2SC403などが交換されていて修理をして使っていた様子です。
症状:AMの音がでない。
チューナー端子から入力するとヘッドホンやスピーカーから正常に出力しますので、プリアンプやパワーアンプは正常のようです。チューナー部故障と思われるのでAMのプリアンプ接続箇所でモニターしますが無音でした。FMのプリアンプ接続箇所でモニターすると当然ながら正常です。故障探査でチューナー部のAM部分の回路をモニターしながら追ってみた結果、2か所の部品を交換しました。交換されていない古いトランジスター2SC403を2SC1815で代用して交換、プリアンプへの出力側カップリングコンデンサが断のため交換しました。これによりAMから音が出るようになりましたが、長時間ヒヤリングすると軽いノイズが変動しながら出ているようです。そのため、古い電解コンデンサーは全て交換して解決しました。これにより、ノイズだけでなく長く安全に利用できるかと思います。電源部の電解コンデンサは1000μFから手持ちの8000μFにアップしてみました。
AM/FMともに正常に出力するようになったので、次にチューナー部の調整をします。チューナー部の機能を記載しておきましたので、必要な方は参考にしてください。
AM/FMとも立派に受信できるようになり修理は全て終了です。スピーカーからの音を聞くとさすがに低音もスカスカでとても音が良いとは言えません。しかし、昔欲しかった懐かしいレシーバーパネルを見ながらのFM放送は格別な気分にさせてくれます。