COLUMBIA コロンビア TFC-100 AM/FMホームラジオの紹介です。TC-100Dは1970年頃、9,900円であることから、TC-100もほぼ同時期と価格ではないかと思います。箱型のオーソドックスなデザインのホームラジオです。外観の状態は良く傷もスピーカーネットの破れもありません。
背面はパーチクルボードでFMアンテナ端子が用意されています。パーチクルボードの傷みも少なく状態はよいです。木製ケースの板厚はかなり薄いです。
内部を覗いてみます。単三電池が電池ケースの中で朽ち果てています。ケースから電池を抜くこともできません。電池金物は電池の液漏れの影響で錆がひどい状態です。スピーカー、プリント基板、電源トランスはスッキリと配置されていて無理のない作りです。とにかく、埃が凄いので、ケースから部品を全て取り外します。ケースは素早く水洗いしてタバコのヤニもいっしょに落とします。電池の金具は錆で使えないので塗装します。そのためAC100Vでの使用のみとなります。
ラジオが聞こえない故障したラジオです。部品に劣化がみられるので交換します。交換してから機能を再度確認します。部品交換でAM.FM共にラジオを聴くことができるようになりました。調整もあまりズレていません。ボリュームのガリもなく受信感度など動作も良好です。故障の原因は電解コンデンサの劣化によるものでした。このラジオには古いナショナル の乾電池が入っていたので30年以上は使えない状態だったのでしょう。長い間保管されて待った甲斐があり修理して復活しました。
古い木製ホームラジオは味わい深い魅力があります。ポータブルラジオより人間味が感じられます。部屋の隅に置いて毎日気軽にスイッチを入れて聴くラジオです。部屋に馴染んで空気の様な存在感がホームラジオの魅力です。ラジオが生活の一部だった時代が感じられます。