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2024/12/01

ヘッドホン・ジャック専用バッシブ・スピーカーの製作

1980年頃、夜間に小音量で音楽を楽しむためのマイクロスピーカーが密かなブームでした。代表的なスピーカーにはテクニクス:SB-F01やLo-D:HS-01などがあります。当時、深夜のFM放送ジェット・ストリームを聴くのにピッタリの製品でした。

今回は、YUPITERU:SP-5Hのジャンク品を入手しました。このマイクロスピーカーを流用してテクニクス:SB-F01風の音に改造してみたいと思います。

上の写真のYUPITERU:SP-5Hは形状やスペックが全く同じであることからLo-D:HS-01のOEM製品(たぶん1981年、10,000円の製品)ではないかと思います。ジャンク品は故障していて左右スピーカーからの音は出ませんでした。

上の写真が分解した様子です。出力3Wのフルレンジ50mm口径のスピーカーが目を引きます。22Ωのハイインピーダンスはイヤホンジャックのインピーダンスに合わせるためです。スピーカーBOXは鉄製の枠組みでスピーカーを防磁しています。スピーカーBOXはアルミ製の丈夫な作りで幅68x高さ88x奥行58mm、重量は550gと大きさの割には重たいです。

イヤホンジャック用入力の22Ω:3W、スピーカー端子入力の100Ω:70Wと2系統の入力端子を持っています。スピーカー端子の穴は小さく太いケーブルは接続できません。イヤホンジャック端子を接続するとスピーカー端子側は切断される仕組みです。

スピーカーのコイルからの銅線で編んだ引き出し線が劣化して断線しています。前オーナーさんがハンダ修理した形跡が残っています。引き出し線全体が錆びてボロボロで修理はできそうにありません。まだ使えそうなスピーカーBOXが惜しいです。3W・22Ωのスピーカーは入手不可能で代用品はありません。50mm・8Ωなら入手できますが、それでは普通のミニ・スピーカーと同じでSP-5Hの個性もなくなり改悪です。そこでテクニクス:SB-F01をヒントにSP-5Hにヘッドホン用スピーカーを搭載してみることにしました。

BOSE QuietComforeの交換用スピーカー(中国製の正規品ではなく互換品だと思います)32Ω・20mWを使用します。このスピーカーと交換してテクニクス:SB-F01風の音になるか試してみたいと思います。

BOSE QuietComforeの交換用スピーカー:Amazonヘノリンク 

YUPITERU:SP-5Hは50mmスピーカーです。交換用スピーカーは40mmで口径補正用のバッフルが必要です。はんだ線のボビンを利用してバッフル2個を製作します。バッフルの内径は40mmよりほんのわずか小さくします。バッフルをネジとボンドで固定します。

最後にスピーカーはボンドでカチカチになるようにバッフルと接着します。半日から1日程度、ボンドが乾くのを待ちます。最後に配線すればYUPITERU:SP-5H(改)の完成です。

出来上がったスピーカーの入力対応はヘッドホン・ジャック出力のみとします。ヘッドホン用スピーカーなので最大出力は30mW程度です。アンプのスピーカー端子と接続しないのは、ちょっとしたノイズや衝撃音でスピーカーが破損するのを回避するためです。

今回はUSB DAC:Topping DX3proのヘッドホン・ジャック出力(最大1500mW)と接続してヒヤリングします。非常に繊細な音質です。一音一音の分解性能は高く中高域が美しく響きます。弦楽器の響きが特に美しいです。音の定位も明確で奥行きなどの空間表現にも優れています。当然、包み込むような低音はでませんし、音のスケール感は小さくなります。少し高音の粗さが気になります。夜間のリスニング用ニアスピーカーとしては十分な音量です。通常のスピーカーとは全く異なる音です。

本家のテクニクス:SB-F01と交換してヒヤリングしてみます。中高域がきめ細かいシルクタッチで上品な音質です。SB-F01はややおとなしいですが繊細で奥行のある音です。YUPITERU:SP-5H(改)はクリアで明るい音色で音が前面に出てきます。個人的にはSP-H5(改)の高音の伸びと透明感やメリハリのある音が好きです。陽気で元気の良いスピーカーに仕上がりました。

今回製作したYUPITERU:SP-5H(改)はSB-F01と同系統の音質です。いつの間にか忘れ去られた80年代のスピーカーです。「真夜中のささやき」のフレーズを思い出させるSP-5H(改)です。ヘッドホン用スピーカーの搭載は参考になったでしょうか。高品質で小音量のニア・スピーカーは深夜に自分だけの特別な空間を提供してくれます。

2024.12.2

YUPITERU:SP-5H(改)は新品のスピーカーのためエージングが必要だった様です。高域の粗さがとれて優しくきめ細かい高音に変化しました。

2025.1.25

YUPITERU:SP-5H(改)は、使い込んでみると想像以上に良いスピーカーです。独特のクリアで澄み切った音は夜間のリスニングには欠かせないアイテムとなりました。

2023/05/07

PIONEER パイオニア A-X730 プリメインアンプ(ジャンパーピンの製作)

PIONEER パイオニア A-X730 プリメインアンプの紹介です。1987年の製品です。パイオニアのプライベート・プロシリーズのシステムコンポのプリメインアンプです。プライベート・プロは単体コンポの性能をそのままに小型化したシステムコンポです。そのためA-X730はW360×H135×D315mmですが重さ11kgと重量級です。 

このアンプは全面パネルと背面パネルを取り外さないと中の基板が取り出せない構造になっています。購入時は埃がいっぱいなので分解して清掃します。内部を確認しますが部品の劣化や損傷はない様に見えます。ヒューズも切れていません。

試しに電源を入れてみます。保護回路のリレーは正常に動作します。チューナーを接続しますが音が出ません。プリアンプ部とパワーアンプ部の接続箇所で故障の切り分けをします。背面パネルのジャンパーピンがありません。応急処置としてRCAステレオケーブルで接続します。正常に音が出ます。ノイズもありません。ボタン類の動作も正常です。「音が出ません」とのジャック品を購入したのですが修理する箇所もなく拍子抜けです。

材質が2種類のジャンパーピンを製作します。ホームセンターでは3mmのアルミ製丸棒しか販売していないのでアルミ製を購入しました。後日、3mmの銅製丸棒はAmazonで見つけたので購入しました。 RCAピンジャックの間隔に合わせ丸棒を折り曲げて製作します。アルミ製丸棒は柔らかいので加工しやすいですが、銅製丸棒は固く作業が大変です。

製作後、念のためにテスターで抵抗を測定します。アルミ製1.2Ω、銅製1.2Ωと差はありませんでした。

 
上の写真は銅製ジャンパーピンを挿入した様子です。

最初に銅製ジャンパーピンでヒヤリングします。高音はきめが細かく繊細で気持ちの良い音がします。響きもよく量感も十分感じられます。次にアルミ製ジャンパーピンをヒヤリングします。高音のきめ細かさは減少して粒子が粗くなった印象です。量感も大幅に減少して痩せた音がします。 短い配線ですがジャンパーピンは音質に大きく影響するようです。もしくはA-X730が優秀なので聴き比べすることが出来たのかもしれません。

前回のSANSUI AU-207IIとは音の出かたが全く異なります。AU-207IIは音楽性重視、A-X730は余分な音を徹底して排除した原音重視なのでしょう。音づくりの方向性が全く違うように感じられます。どちらのアンプも音楽を楽しく聴かせてくれます。何が正しいのか迷うところがオーディオの奥深いところです。80年代末期のA-X730は純粋なオーディオ機器の流れを汲む良質の製品かと思います。

2023/02/10

Marantz マランツ PM-64AV プリメインアンプ

Marantz マランツ PM-64AV プリメインアンプの紹介です、1989年頃、60,700円の映像端子を搭載したプリメインアンプです。当時のプリメインアンプは50,000円を超えると音が一段良くなると感じています。ただし、2〜3年経つと音質が劣化する製品が多かったです。音質劣化は徐々に進むのでほとんどの人は気づかなで使っています。今回はジャンク品を修理します。修理により当時の新品に近い音を聴けないかと期待しています。

背面パネル

個人的にAV機器は嫌いでオーディオに特化した製品が好みです。PM-64AVは映像も扱いますが、プリメインアンプに映像機能を追加した構造なので好感がもてます。写真を見ると電源トランスと中央のパワーアンプに多くの資源が投入された製品のようです。オーディオ信号はTONE回路をとおりパワーアンプへ流れるシンプルな構成です。映像機能は省いてアンプの充実を図ってほしかったところです。まずは音声系の故障診断をします。ヒューズ切れはありません。焼け焦げたり変色した箇所もありません。試しに電源を入れてみますが異音や異臭もなくヒューズも切れないようです。しかし、スピーカー保護回路が働きスピーカー用リレーが動作しません。

電源回路の電圧は正常、パワーアンプ入口でLRモニターしてOKです。ヘッドホンからの出力はNGです。パワーアンプの前段にあるSTK3062Ⅳの各端子電圧を測るとNGです。プリアンプ相当のIC故障です。このICは取扱う店が少ないのでAmazonから購入します。IC×2個で2850円で中国から20日ぐらいで送られてきます。ICが安く買えるので気長に待ちます。ブロック電解コンデンサなどの劣化部品を交換します。次にSTK3062Ⅳをヒートシンクごと取り外してから交換します。

パワーアンプ修理後に電源を入れてみます。電源ONから数秒遅れてスピーカー用リレーがカチリと動作しました。しかし、ヘッドホンやスピーカーの左右から音がでません。PM-64AVのリレー回路は複雑でヘッドホン用リレーを通してからスピーカーA.Bのリレーに接続されています。スピーカー用リレーは動作しますのでヘッドホン用の緑色のリードリレー日立L24が故障しているようです。

リードリレー日立L24ははるか昔の廃品種で入手できません。代替品として富士通リレーRY5W-K(24V)を組み込んでみました。リレーは動作してヘッドホンからは音がでるようになりました。しかし、スピーカー用リレーが動作しなくなり結果はNGです。

富士通リレーRY5W-K(24V)を入れると保護回路用IC:TA7317Pではスピーカー用リレーを駆動できないようです。交換したリレーRY5W-Kに電流が流れ過ぎるのか内部抵抗が大きく電圧が低下するのかが原因と思われます。交換したリレーRY5W-Kを取り外すとスピーカー用リレーが動作します。手持ちのリレーでは不具合が発生したので残念です。リレーは外して接点間を赤、黒のジャンパーで直接接続します。これによりスピーカー用リレーも動作してスピーカーから正常に音がでるようになりました。この方法の欠点はヘッドホン用リレーがないため電源ON時にヘッドホンからポップ音が入ることです。修理が残っている映像系は使用しませんので機能確認もせずに残置としました。

音質は奥行や量感もあり締まった低音が気持ちいいです。高音は上まで延びていて透明感もあります。音量を上げても余裕のあるパワーが良い感じです。音楽ソースの良し悪しがハッキリわかります。音色はアンプ自身の色付けするタイプではなく原音に忠実なタイプのアンプなのかもしれません。AVアンプだからと侮れません。PM-64AVは質の高い音がするプリメインアンプです。

2022/09/16

ALPEINE/LUXMAN プリメインアンプ LV-103(隠れた名機)

ALPEINE/LUXMAN プリメインアンプ LV-103は、1985年に79,800円で販売されていた真空管とMOS-FETを搭載したプリメインアンプです。発売当時も気になっていたのですが今日まで見過ごしてしまった製品です。正面から見えるALPEINE/LUXMANの文字の入った真空管(6CG7)が印象的なプリメインアンプです。ジャンク品でしたが昔に戻って、どんなプリメインアンプなのかためしてみたくなり購入しました。

トランスの右横は電源と中央はパワーアンプ、右横はイコライザーのプリント基盤です。手前左側は真空管とその下がシールド板で囲われたTONE回路、手前中央はセレクター関係の基盤になります。

TunerやCDから入力した信号は最初にTONE回路に入ります。オペアンプ4558Dを使ったTONE回路です。TONE回路は単純にIN/OUTで回路をスルーできるTONE INボタンをもっています。音質優先であればTONE INボタンをOFFにします。ただし、ブロック図をみると単純にスイッチでダイレクトに配線でスルーするだけで動作中に切り替えるとノイズが発生します。回路的にどうしても発生してしまう構造です。そのため、ボリュームを絞ってからTONEボタンは操作する必要があります。イコライザー、セレクタ、ボリューム、バランスの順に信号は流れます。パワーアンプの初段にはデュアルFET:2SJ75、プリドライバー(真空管:6CG7)で最終段は2SK405/2SJ115のMOS-FETが採用されています。

まずは電源を投入してみます。保護リレーも正常に動作しましたが片チャネルから音がでません。次にTONE INボタンをOFFにしてTONE回路をスルーしておきます。Tuner端子からテスト信号を入れて回路をトレースして故障個所を探します。真空管:6CG7の出力で片チャネルの音がでていません。真空管を左右入れ替えますが症状はかわりません。真空管の基板不良のようです。LVシリーズに共通する故障で真空管ソケットの端子が錆びてはんだづけ不良になった模様です。再度、はんだづけすればいいのですが、ソケット端子がさびてはんだがうまくのりません。真空管ソケットの端子は金メッキではありませんので、経年劣化によるもので交換が必要です。

そのため、上の写真のようにセラミック製の真空管ソケットに左右ともに交換しました。ソケット交換で左右から正常に音が出てくるようになりました。メーカー純正の真空管ソケットでは端子が劣化して錆びやすいので交換することをおすすめします。

正常に音が出るようになったのでヒヤリングしてみます。製造から35年以上経過しているからでしょうか低音もでないスカスカの音です。とてもLUXMANのアンプの音とは思えません。当時のこのクラスのプリメインアンプは購入時から2~3年はいい音がしますが、その後音質は劣化して購入当初の音はしなくなる経験を何度もしています。LV-103も同様で採用されている部品が安価なため経年劣化で音質も劣化したのだと思います。LV-105などの上位機種になると明らかに高級な部品を採用しているので、現在でもそれなりの音を出してくれます。

そこで電源部の大容量以外の電解コンデンサーを交換してみました。真空管を採用しているためか、通常のアンプでは使わない比較的電圧の高い電解コンデンサーを必要とします。上の写真は電解コンデンサー交換後の姿です。

再度ヒヤリングして本当にびっくりしました。とてもいい音です。それも奥行きのあるとてもいい音です。正直、LV-103がこんなにいい音だとは思いませんでした。テスト用のスピーカーはスピード感がありレンジもそこそこ広く質の高い音がでる様にネットワークを改造してありますが深みのある奥行きを出しにくいタイプです。しかし、しっかりと奥行きのある豊な音楽を聞かせてくれました。これならクラッシックを聴いてもいいと思える仕上がりです。LUXMAN LV-103は隠れた名機だったんですね。

次に試験的にMOS-FET:2SK405/2SJ115を新品と入れ替えてみましたが以外なことに音の変化は感じられませんでした。MOS-FETに経年劣化がなかったのか交換は不要のようです。

TONE回路の改修をしてみます。LV-103のTONE回路を通すとやや曇った印象の音になります。前面パネル左下の一番奥にあるTONE回路を取り出してシールドケースを外してみました。基板にはオペアンプ4558Dが使われていました。このオペアンプ4558Dはバランスの良い音がしますがTONE回路の音質劣化の原因かもしれません。試しにオペアンプをOPA2134に交換してみます。OPA2134に交換した後のヒヤリングではクリアでレンジの広い音になり、TONE回路を入れたことを意識させない音質に変わりました。TONE回路のオペアンプ交換ではアンプ全体の音質を左右するような大きな変化はおこりません。TONE回路を使いたい人にとっては回路を通しても音質が劣化したことがわからない快適な機能がほしだけです。私もそのひとりです。

LV-103はまだまだ触れる箇所があります。LV-103は真空管を配置しているためか全体のゲインが高いように感じます。そのため小音量時のボリュームの可動範囲が狭く調整しにくいところがあり、小音量時では特定箇所でガリがでやすい傾向があります。このアンプもボリュームの特定箇所にガリがあり交換することにしました。

LV-103のボリューム交換で問題になるのがツマミ軸の形状です。ツマミ軸がD型ため該当するボリューム(2連100kΩ、基板実装タイプ、軸がD型)は見つかりません。今回、見つけたボリュームは中央に切れ込みがある差し込み式のツマミ軸のため半分に切断して使用しました。平たい部分の厚みが足りないため銅板を張り付けて軸受けにフィットさせて解決しました。次に問題になったのはボリュームが22ステップのクリック・タイプだったことです。交換したところクリック・タイプだと小音量時の最初の1ステップ目で音が大きすぎて使用に耐えられません。ボリュームと同じ基板上にある抵抗2本を大きな数値にすれば音量を絞ることができそうです。試行錯誤して当初470Ωだった抵抗を500kΩで最終調整しました。小音量時のボリュームの可動範囲が広くなり使いやすくなりました。また、ボリューム交換したことで、余分な音を省いたより透き通った音質になりいい感じの改善になったようです。

最後にフォノ・イコライザー部を改善できないかプリント基板をみてみます。フォノ・イコライザー部にはオペアンプ4558Cが使われていました。レコードを聴くのにオペアンプ4558Cは残念です。これも交換するとレコードの音質に大きく影響すると思います。上の写真は、ICソケットを取り付けてオペアンプOPA2134を搭載した様子です。これでも十分に音質は改善されます。

更にオペアンプの候補として帯域も広くてバランスの良い「しろくま製OPA627」を採用してみました。思った通り、一聴してクリアで帯域の広い豊かな音楽を聞かせてくれます。オペアンプ交換は効果があります。オペアンプ交換はレコードファンの方には恩恵も大きく必要な改修だと思います。

 

LV-103の最初から最後までのほとんどを触ったかと思います。設計が秀逸なのか部品交換でここまで音質が向上するプリメインアンプは初めてです。しかも動作の不安定さは全く感じられませんでした。元々単純なつくりなのでパワーアンプの初段のデュアルFETとドライバーぐらいしか交換するものは残されていません。LV-103は真空管搭載タイプでは最下位グレードですが、部品交換により非常に質の良い音楽を聞かせてくれることがわかりました。LV-103は最初から高いポテンシャルをもっているのに音質を抑えて出荷された製品かと思います。中古で10,000円前後で購入できますので、修理を前提とすれば非常にお買い得のプリメインアンプだと思います。この音質であれば大半の人は十分満足できるはずです。私自身も小型ステレオセットとしてLV-103を常時使用することにしました。今さらながらLUXMANの音作りに感心させられたアンプ修理となりました。

2022/07/09

ONKYO Integra T-410DG(電源部の経年劣化を修理)

 

前回、Technics ST-S6の修理で電源部がひどく劣化していました。Technics ST-S6 1981年製、ONKYO Integra T-410DG 1978年製です。T-410DGの電源部も経年劣化していると思ったほうがよさそうです。今回は緊急対応でT-410DGの電源部のリニューアルです。

試験的にT-410DGの消費電流を測定してみます。Power OFFで0.2Aも流れます。しかもPower ONでもなんと0.2Aで電流値が同じでした。電源スイッチの意味ありません。どうりで、使っていないのに左後ろのトランス付近が妙に熱くなるので気になっていたんです。

 
しかもチューナーなのに背面パネルに空気穴が開いています。チューナーで空気穴があるのはT-410DGぐらいだと思います。ONKYOさんは発熱多いことを知ってたんですね。
チューナーを開けてみます。時すでに遅し、金属カバーの裏側がススで真っ黒です。電源部の電解コンデンサからは液が漏れだしていて全滅です。セメント抵抗のプリント基板も焦げています。
チューナー部もよく見ると抵抗が焼けています。この状態で、よくチューナーとして動作してくれていました。
 
電源部の電解コンデンサを全て交換しました。
チューナー部の電源に関わる電解コンデンサを全て交換しました。T-410DGはデジタル時計が内蔵されているので常に電流を流す必要があり、1978年製の部品は更に早く劣化したのかも知れません。T-410DGが中古で品物が少ないのも納得です。電源部が故障するので完全に壊れて中古市場にも出せない物が多かったんだと思います。T-410DGは2台もっていますが、2台とも同じ惨状でした。やはり、1970-1980年代のシンセサイザーチューナーをそのまま使うと重大な故障につながることを学びました。現在、使われているこれらの年代の製品は修理してから使用することを強くお勧めします。