SANSUI SAX-250 FM/AMレシーバーの紹介です。1969年、39,900円のレシーバーです。黒とシルバーの落ち着いたデザインの製品です。やや暗いですがグリーンの数字にオレンジのダイヤル針の照明が綺麗なダイヤルスケールです。レシーバーとしては小型の製品になります。
背面のスリットはパワートランジスタの放熱用です。アンテナやスピーカーはワンタッチ接続端子で使いやすいです。
昔のSANSUIの電源トランスが懐かしいです。パワーアンプ基板はソケットを使い狭いスペースに実装されています。バリコンは、AM2連とFM3連です。
底の配線も高密度でEQ、TONE、電源基板なとが実装されていますパワートランジスタと同じ場所にスピーカー保護ヒューズが配置されています。ヒューズの確認や交換がしにくい場所です。
劣化部品は全て交換しますが、基板も小さく込み入った配線で作業には時間がかかります。修理中に気づいたのですが基板の一部に修理した跡が残っていました。大切に補修しながら使っていたのだと思います。
FMの受信感度やトラッキングを調整します。最後にセパレーションを調整します。
ヒヤリングをしますがFM放送にサッーとノイズが入ります。フロントエンドを開けて見るとTU-555とほぼ同じ回路のようです。初段のFET 2SK19を2SK192aに交換します。FM放送のノイズはクリアになりました。
ヒヤリングします。上下の帯域を欲張らないバランスの取れた聞きやすい音です。高音、低音については、少しアクセントをつけてメリハリのある音に仕上げているようです。修理したので音や操作の安定感が違います。前オーナーさんがレシーバーを補修しながら丁寧に使用していたのが感じられた製品です。